福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2019年8月6日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・2号機窒素封入設備の系統試験における必要な安全措置(※1)として、8月6日午前10時8分、窒素ガスの封入を原子炉圧力容器(RPV)ラインから原子炉格納容器(PCV)封入ラインへ切り替え作業を行っていたところ、午前10時50分から原子炉圧力容器ラインならびに原子炉格納容器ラインの窒素封入量が、0 Nm3/hとなった。その後、午前11時18分、弁を復旧し、PCV封入ラインへの封入を開始した。
原因は、系統構成操作弁の現場表記札に相違があり、弁操作実施時、意図しない系統構成となったことによるものと考えている。
このことから、午前11時51分、実施計画III第1編第25条に基づいた「原子炉格納容器内の不活性雰囲気の維持機能」の運転上の制限(※2)を満足していないこと、および弁を復旧し、2号機の窒素封入を開始したため、同時刻(午前11時51分)、復帰(計画的に運転上の制限外に移行した状態)したと判断。
なお、プラントパラメータおよびモニタリングポスト、敷地境界連続ダストモニタに有意な変動はない。
※1:特定原子力施設に係る実施計画「III特定原子炉施設の保安」第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用
※2:実施計画では、原子炉の運転に関する多重の安全機能の確保及び原子力発電所の安定状態の維持のために必要な動作可能機器等の台数や遵守すべき温度・圧力などの制限が定められており、これを運転上の制限という。実施計画に定められている機器等に不具合が生じ、一時的に運転上の制限を満足しない状態が発生した場合は、要求される措置に基づき対応する。
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。7月21日午後2時45分、4回目となる7体(新燃料)の共用プールへの移送を完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年4月8日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の2回目となる残置物の片付作業を実施中。
<1/2号機排気筒解体作業>
・2019年8月1日から1/2号機排気筒解体作業を2019年度内の排気筒解体完了に向けて実施中。
【サブドレン他水処理施設の状況】
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
・3号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)循環冷却系については、計装品点検に伴い、7月29日午前6時6分に当該設備の運転を停止。8月9日午後9時から当該設備の運転を再開予定。
冷却停止時のSFP水温度は32.0℃。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。