福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2019年12月6日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・12月3日から12月5日まで、原子炉格納容器内窒素封入設備である非常用窒素ガス分離装置(通常は待機状態)の点検を実施予定。
非常用窒素ガス分離装置の点検期間中は、動作不能となるため、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」(以下、「実施計画」という。)第1編第25条で定めている運転上の制限※「窒素ガス分離装置1台が専用ディーゼル発電機により動作可能であること」が満足出来ない状態となることから、実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し、計画的に運転上の制限外に移行し、点検を実施する。
なお、点検期間中においては、毎日の点検作業終了時に非常用窒素ガス分離装置を動作可能な状態に復旧する等の安全措置を定めたうえで点検を実施する。
※実施計画第1編第25条 窒素ガス封入設備の運転上の制限
「窒素ガス分離装置1台が運転中であること及び他の窒素ガス分離装置1台が専用ディーゼル発電機により動作可能であること」
12月3日午前10時1分から実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し、点検作業を開始。
12月5日、点検作業が終了。その後の動作確認において異常が無いことから、非常用窒素ガス分離装置を動作可能な状態とし、同日午後3時20分、実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)の適用を解除。
・12月5日午後10時9分5/6号機共用排気筒において、定例で実施している放出気体の測定(手分析)を行ったところ、これまで検出限界値未満であったものが、セシウム137を微量(8.1E-9Bq/cm3)に検出した。状況は以下のとおり。
・測定箇所 5,6号機共用排気筒
・試料採取期間 2019年11月28日~12月5日
・セシウム-137濃度 8.1×10-9Bq/cm3
前回値 :<2.8×10-9Bq/cm3(検出限界値未満)
周辺監視区域外の空気中濃度限度:3×10-5Bq/cm3
・発電所敷地境界・構内ダストモニタ指示値及びモニタリングポスト指示値については有意な変動なし
なお、当該期間に排気筒につながる稼働した建屋側排気設備について確認した結果は以下のとおり。
・5,6号機共用排気筒の放出気体を常時監視している放射線モニタに有意な変動なし
・同期間にサンプリングしていた5,6号機原子炉建屋常用換気系および6号機非常用ガス処理系の分析結果は検出限界値未満であった
・5,6号機サービス建屋内の代表ポイントで週1回ダストを採取し測定しており、当該期間では12月3日に測定し、その結果は検出限界値未満であった
また、11月28日に実施したサンプリングポンプ点検後の運転に伴い、流量調整を行っていた。以上のことから、サンプリング配管内のフォールアウト由来の放射性物質を含む付着物が剥離した影響と推定。
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。7月21日午後2時45分、4回目となる7体(新燃料)の共用プールへの移送を完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年9月10日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の3回目となる残置物の片付作業を実施中。
<1/2号機排気筒解体作業>
・2019年8月1日から1/2号機排気筒解体作業を2019年度内の排気筒解体完了に向けて実施中。
【サブドレン他水処理施設の状況】
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
・5号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)冷却浄化系については、使用済燃料プール冷却浄化系(以下、「FPC系」という。)にて冷却しているが、補助海水系のストレーナ点検に伴い、SFP冷却をFPC系から残留熱除去系(以下「RHR系」という。)による冷却へ切り替えを行い、点検後は、SFP冷却をRHR系からFPC系による冷却に戻す。
SFP冷却切り替え実績および予定は以下のとおり。
[実績]
11月25日午前10時22分にFPC系を停止し、午前11時11分にRHR系非常時熱負荷モードに切り替え。
切り替え後のSFP水温度は、19.5℃(停止時19.6℃)。
運転状態については、異常のないことを確認。
[予定]
12月6日午前9時から午後4時(約7時間停止)
・RHR系非常時熱負荷モードからFPC系に切り替え
・冷却停止中のSFP水温度上昇は約1.4℃と評価(温度上昇率:約0.186℃/h)
11月22日午後2時現在のSFP水温度は、19.5℃。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。