福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2020年3月3日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・3月2日午後10時43分頃、既設多核種除去設備出口移送Aスキッド漏えい警報が発生したことを当社社員が発見。現場確認の結果、処理水移送弁点検のため取り外した箇所の下流側弁のシート漏えいにより流れ込んでいることを確認。
状況は以下のとおり。
・漏えい範囲 堰内溜め桝 20cm×20cm×7cm
堰内 6m×2.5m×1mm
・拡大防止処置既設多核種除去設備停止およびビニール袋にて受けている
・漏えい継続の有無1滴/3秒程度
・外部への影響なし
滴下した水については、拭き取りを完了。
滴下した水の分析結果は以下のとおり。
試料採取日:3月2日
セシウム134:検出限界値未満
セシウム137:3.1×101Bq/L
全ベータ:2.3×103Bq/L
・メガフロート津波等リスク低減対策工事に伴い、メガフロートを移設する際、1~4号機取水路開渠前に設置したシルトフェンスの開閉作業を以下のとおり実施。
・3月4日 シルトフェンス「開」予定
・3月6日 シルトフェンス「閉」予定
※天候の影響により順延する可能性あり。
なお、シルトフェンスは二重に設置しており、一方のシルトフェンスについては、3月2日から3月7日の期間、開放した状態とする。
・1号機から3号機の原子炉注水設備において、2号機復水貯蔵タンク(CST)の運用開始に向けて、1号機から3号機原子炉注水系統をCST炉注水系統から高台炉注水系統に切り替え、CST炉注水ポンプを循環運転として、運転状態を確認する。運転状態確認後、2号機復水貯蔵タンクを水源にしてCST炉注水系統へ切り替え、原子炉注水を行う。
この作業に伴い、以下のとおり1号機から3号機の原子炉注水量の変更を行う。
[原子炉注水量変更実績]
(2月27日午後0時10分)CST炉注水系統
1号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h → 2.0m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量:1.5m3/h → 0m3/h
2号機 給水系原子炉注水量 :1.4m3/h → 3.5m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量:1.5m3/h → 0m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h → 3.5m3/h
(2月28日午後3時20分)CST炉注水系統
1号機 給水系原子炉注水量 :2.0m3/h → 2.5m3/h
2号機 給水系原子炉注水量 :3.5m3/h → 4.0m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :3.5m3/h → 4.0m3/h
(3月2日午後5時37分)CST炉注水系統から高台炉注水系統に切り替え
1号機 CST炉注水系統
炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.4m3/h → 0m3/h
給水系原子炉注水量 :2.5m3/h → 0m3/h
1号機 高台炉注水系統
給水系原子炉注水量 :0m3/h → 3.7m3/h
2号機 CST炉注水系統
給水系原子炉注水量 :4.1m3/h → 0m3/h
2号機 高台炉注水系統
炉心スプレイ系原子炉注水量 :0m3/h → 3.7m3/h
3号機 CST炉注水系統
給水系原子炉注水量 :4.0m3/h → 0m3/h
3号機 高台炉注水系統
炉心スプレイ系原子炉注水量 :0m3/h → 3.7m3/h
[原子炉注水量変更予定]
(3月18日)高台炉注水系統からCST炉注水系統に切り替え
1号機 CST炉注水系統
給水系原子炉注水量 :0m3/h → 3.0m3/h
1号機 高台炉注水系統
給水系原子炉注水量 :3.0~4.5m3/h → 0m3/h(運転状態による)
2号機 CST炉注水系統
給水系原子炉注水量 :0m3/h → 3.0m3/h
2号機 高台炉注水系統
炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0~4.5m3/h → 0m3/h(運転状態による)
3号機 CST炉注水系統
給水系原子炉注水量 :0m3/h → 3.0m3/h
3号機 高台炉注水系統
炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0~4.5m3/h → 0m3/h(運転状態による)
(3月19日)CST炉注水系統
1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量:0m3/h → 1.5m3/h
1号機 給水系原子炉注水量 :3.0m3/h → 1.5m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量:0m3/h → 1.5m3/h
2号機 給水系原子炉注水量 :3.0m3/h → 1.5m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量:0m3/h → 1.5m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :3.0m3/h → 1.5m3/h
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。3月1日午後1時45分、13回目となる使用済燃料7体の共用プールへの移送を完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年9月10日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の3回目となる残置物の片付作業を実施中。
<1/2号機排気筒解体作業>
・2019年8月1日から1/2号機排気筒解体作業を2020年5月上旬の排気筒解体完了に向けて実施中。
【サブドレン他水処理施設の状況】
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/index-j.html
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/index-j.html
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
・2号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)循環冷却系においては、信頼性向上を目的とした空気圧縮機の修理に伴い、3月1日午前10時11分から当該設備の運転を停止。3月6日午後9時から運転再開予定。
冷却停止時のSFP水温度は、20.3℃。
・6号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)については、使用済燃料プール冷却浄化系(以下、「FPC系」という。)にて冷却しているが、タービン建屋補機冷却系の点検において、補助海水系の停止を伴う作業を行なうことから、SFP冷却をFPC系から残留熱除去系(以下「RHR系」という。)による冷却へ切り替えを行い、点検後は、SFP冷却をRHR系からFPC系による冷却に戻す。
SFP冷却切り替え実績・予定は以下のとおり。
[実績]
3月3日午前10時15分にFPC系を停止、午前11時2分にRHR系非常時熱負荷モードに切り替え。切り替え後のSFP水温度は、19.2℃(停止時19.2℃)。
運転状態については、異常のないことを確認。
[予定]
3月6日午前9時から午後5時(約8時間停止)
・RHR系非常時熱負荷モードからFPC系に切り替え
・冷却停止中のSFP水温度上昇は約1.5℃と評価(温度上昇率:約0.187℃/h)
3月2日午後2時現在のSFP水温度は、19.2℃。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/index-j.html
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。