福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2021年12月9日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・12月9日午前10時30分頃、サイトバンカ建屋において、第三セシウム吸着装置使用済み吸着塔の搬出作業を行っていたところ、使用済み吸着塔をつり下ろし中にクレーンが停止し、動作できない状況であることを協力企業作業員が確認。
その後、クレーンの動作を試みたが、本日中の復旧は困難であることを、午後2時15分に判断。
今後、故障箇所を特定し、復旧作業を行う。
状況は以下のとおり。
・設備名称 サイトバン力建屋天井クレーン
・応急処置 当該エリアへの立ち入り禁止、および監視員の配置
なお、敷地境界モニタリングポスト、構内ダストモニタ等に有意な変動はないことを確認している。
・12月8日午前9時37分、協力企業作業員がNo.1A危険物屋外貯蔵所付近において油膜があることを発見した。
状況は以下のとおり。
・漏えい範囲 水溜まりの上に約3m×約20mの油膜
・拡大防止処置 水溜まり上の漏えい跡の油を吸着マットで処置を実施中
・漏えい継続の有無 確認中
・双葉消防本部への連絡時刻 午前10時3分(119番通報)
その後現場の状況を確認したところ、No.1AおよびNo.1C危険物屋外貯蔵所のドラム缶各1本(計2本)に雨水が侵入し、油がにじみ出ていることを確認した。
にじみ出た油については、現在回収作業を実施している。
また、No.1A危険物屋外貯蔵所付近の側溝において、油膜の一部が流れ込んでいることを確認したことから、土嚢および吸着マットによる流れ込み拡大防止措置を実施し、現時点で流れ込みがないことを確認している。
当該近傍の排水路についてサンプリングを実施している。
消防による現場確認の結果、午前11時38分に「油漏れ事象」と判断された。
午後2時30分、No.1A~1C危険物屋外貯蔵所にある全てのドラム缶の外観点検を実施し、当該ドラム缶(2本)以外に異常がないことを確認した。
にじみ出た油については、吸着マットによる回収が完了した。
一部側溝に流れ込んだ油に関しては、港湾内に油の拡散を防止できるシルトフェンスを設置しており、シルトフェンス内に油がないことを目視にて確認した。
また、側溝下流のA排水路におけるサンプリングの結果、油分は確認されなかった。
浪江消防署による現場確認の結果、12月8日午前11時38分に「油漏れ事象」と判断されたが、その後、同日午後4時40分に双葉消防本部から「油漏れ事故」と判断された。
【サブドレン他水処理施設の状況】
【地下水バイパスの状況】
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・3号機の原子炉注水設備において、地下水流入量の抑制による建屋滞留水発生量の減少に伴い、淡水生成可能量も減少していくことから、片系による原子炉注水量2.5m3/hから片系による原子炉注水量1.7m3/hへの注水量低減操作を以下のとおり行う。
[原子炉注水量変更実績]
(11月10日午後2時28分)
炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.3 m3/h → 1.7 m3/h
(12月9日午前10時40分)
炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.7 m3/h → 0 m3/h
給水系原子炉注水量 : 0 m3/h → 1.7 m3/h
・2号機の原子炉注水設備において、CST炉注水系制御盤修理、ならびにCST炉注水ポンプ、流量調整弁、および配管の点検に伴い、原子炉注水系統をCST炉注水系から高台炉注水系への切り替え、および原子炉注水量の変更を行う。
[原子炉注水量変更実績]
(12月2日午後5時5分)CST炉注水系統から高台炉注水系統に切り替え
CST炉注水系統原子炉注水量 :2.4 m3/h → 0 m3/h
高台炉注水系統原子炉注水量 : 0 m3/h → 3.5 m3/h
[原子炉注水量変更予定]
(12月10日)高台炉注水系統からCST炉注水系統に切り替え
CST炉注水系統原子炉注水量 : 0 m3/h → 2.5 m3/h
高台炉注水系統原子炉注水量 :3.5 m3/h → 0 m3/h
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(3,4号機は燃料取り出し済み)。
・2号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)循環冷却系においては、2号機SFP循環冷却設備電動弁他点検等に伴い、12月6日午前0時から12月16日午後11時までの期間、当該設備の運転を停止予定。
12月3日午前5時現在のSFP水温度は、19.0℃であり、放熱を考慮し、停止期間終了時点で約34.9℃と評価。
[実績]
12月6日午前10時7分、SFP循環冷却系の運転を停止。
冷却停止時のSFP水温度は17.9℃。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。