福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2022年7月7日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・7月7日午前7時32分、物揚場付近の海面に油が漏えいしていることを協力企業作業員が発見した。
状況は以下のとおり。
・漏えい範囲 海面 約2m×5m
・拡大防止処置 確認中
・漏えい継続の有無 確認中
・双葉消防本部への連絡時刻 午前7時39分
現場を確認したところ、発電所構内物揚場排水路出口に約5m×15mの油膜があり、そこから港湾内護岸付近の海面に約2m×5mで浮遊していること、付近に火気が無いことを確認した。
状況は以下のとおり。
・漏えい継続の有無 確認中
・拡大防止処置 準備中
・海上保安部への報告時刻 午前7時42分
油の拡大防止処置として、午前10時15分、港湾内護岸付近に浮遊している油膜の外側にオイルフェンスを設置した。また、吸着マットにより浮遊している油膜の回収を実施している。
なお、発電所構内物揚場排水路出口付近にも吸着マットを設置しており、その上流側に少量の油が継続して溜まっていることを確認している。
漏えいの原因については引き続き確認中。
【サブドレン他水処理施設の状況】
*7月7日午前7時32分、物揚場付近海面の油漏えいの影響により、一時貯水タンクAの排水を7月8日へ延期する。
【構内および海域モニタリング結果の状況】
・地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路、海水(港湾内、港湾外、1~4号機取水口内)、魚介類、海藻類等の分析結果は、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
・なお、トリチウムを中心とした拡散状況や海洋生物の状況を今後継続して確認するため、2022年4月から海水(港湾外)、魚類、海藻類のモニタリングを強化しています(2022年4月20日から試料採取を開始)。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・3号機の原子炉注水設備において、原子炉格納容器の水位低下途中における漏えいの有無の把握、および長期の注水停止時の影響を確認し、今後の燃料デブリ取り出し関連作業に向けた知見拡充を図るため、原子炉注水を最長3ヶ月間停止する試験(3号機原子炉注水停止試験)を6月14日から実施する。この試験に関連し、下記の予定で原子炉注水量の変更を行う。
なお、注水停止後の原子炉格納容器の水位低下が想定した水位に早期に到達した場合は、予定よりも早く原子炉注水を再開する場合がある。
<原子炉注水量変更>
(6月14日午前10時30分)
原子炉注水量 :1.7m3/h→0.0m3/h
<原子炉注水量変更予定>
(注水再開)
原子炉注水量 :0.0m3/h→1.7m3/h
また、注水停止の期間中、定期的に下記の予定で短い時間での注水を行う。
<短時間の原子炉注水量変更予定>
(短時間注水)
原子炉注水量 :0.0m3/h→1.7m3/h→0.0m3/h
流量調整を実施した際には、実施の都度、流量調整の実績をお知らせする。
試験期間の間、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第18条に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」を満足しなくなることから、6月14日午前10時10分より、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、計画的に運転上の制限外に移行し作業を実施。
3号機の原子炉注水設備においては、原子炉注水停止試験の原子炉注水停止後、原子炉格納容器の水位が想定した水位(判断基準(水位計L1の設置位置))に到達したと判断したことから、原子炉注水の再開に伴い、6月19日午後3時35分、原子炉注水量を以下のとおり変更。
<原子炉注水変更>
原子炉注水量 :0.0m3/h→1.7m3/h
その後、関連監視パラメータに異常がないことを確認。
また、3号機の原子炉注水再開に伴い、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第18条に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」を満足したことから、午後3時45分に当該の運転上の制限に関する実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項の適用を解除。
原子炉格納容器の水位上昇を目的に、6月20日午前10時32分、以下のとおり原子炉注水量の変更をした。
<原子炉注水変更>
原子炉注水量 :1.7m3/h→2.2m3/h
引き続き、水位計および関連パラメータについて、異常のないことを確認した。
・3号機において、原子炉格納容器温度を監視している温度計12台の内1台、TE-16-114Aについては6月17日頃より指示値に低下傾向が確認されたため、状況を監視していたところ、他の温度計の指示値と温度差の変化が約10℃程度となったことから、当該温度計1台について、6月30日に点検を実施する。
なお、その他の原子炉格納容器温度計および、プラントパラメータには、有意な変動がないことを確認した。
6月30日の点検において抵抗測定を実施した結果に基づき、午前11時55分に当該温度計は故障と判断した。
なお、3号機原子炉格納容器の温度計については、監視可能なものが他に11台あるため、温度の監視は継続できている。
・3号機の原子炉注水設備においては、原子炉注水停止試験の原子炉注水停止後、原子炉格納容器の水位低下が想定した水位(水位計L1の設置位置)に到達したことから、6月19日原子炉注水を再開したが、原子炉格納容器の水位に上昇傾向がみられないことから、6月20日に原子炉格納容器の水位上昇を目的に原子炉注水量を増加した。
・3号機の原子炉注水設備においては、3号機の原子炉格納容器の水位安定のため、7月6日10時32分に原子炉注水量を以下のとおり変更した。
<原子炉注水変更>
原子炉注水量 :2.2m3/h→2.1m3/h
原子炉格納容器の水位および関連パラメータについて、異常のないことを確認した。
引き続き、慎重に監視する。
<使用済燃料プール>
・1,2,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(3,4号機は燃料取り出し済み)。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2021年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。