2018年3月20日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー

福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項)

【主な作業実績と至近の作業予定等】
・3月15日午前11時50分頃、G3西タンクエリア堰内雨水が当該エリアの内堰と外堰の間の地面のき裂から浸透している可能性があることを当社社員が確認。拡大防止処置として浸透箇所に土のうを設置。浸透の継続はなし。その後、現場を調査した結果、当該タンクエリアの内堰内に溜まっていた雨水を移送していたところ、ホース先端が内堰外に外れたことにより、内堰と外堰の間に漏えいし、その一部が地面へ浸透したものと確認。なお、外堰排水弁は閉止されていることを確認。当該雨水の漏えい量は最大約6.5m3と推定。
当該雨水の分析の結果は以下のとおり。
 ・セシウム134 :  16Bq/L(告示濃度 60Bq/L)
 ・セシウム137 : 130Bq/L(告示濃度 90Bq/L)
 ・全ベータ   : 420Bq/L(告示濃度  30Bq/L)
 ・トリチウム  :検出限界値未満(検出限界値120Bq/L)
なお、B・C排水路のモニタリング結果に有意な変動はなし。
堰内に留まっている漏えい水を、3月15日午後3時40分から3月16日午前6時55分にかけて、バキューム車等にて回収作業を実施。回収量は約6.2m3であり、回収した水はG3タンクエリアの内堰内へ移送を実施。漏えい量のうち、最大で約300Lの水がき裂部(開口部)へ流入したものと推定。
地面の開口部について調査したところ、地面の開口部の下は、タンク水位計用のケーブル(保護管)や配管が敷設されたトラフのような構造であり、H鋼が敷設され、H鋼の間にケーブル等を収納している状況。トラフはG3西タンクエリアと隣接するG3東タンクエリアの間を通るように敷設され、トラフの上には、鉄板3枚が被せるように敷かれており、この鉄板3枚のうち、真ん中の鉄板を外して、トラフ内を確認したところ、ケーブル(保護管)の表面が乾いていることを確認。外した鉄板については、元に戻し、水が入らないように仮復旧を行うとともに、開口部についても蓋をし、水が入らないように養生を実施。
3月19日、再度、開口部直近の鉄板を取り外し、開口部内の状況をさらに調査した結果、以下のことを確認。
 ・開口部の下は、ケーブル等が敷設されているがその端部は閉止されており、周辺の排水路等へ流出するような経路は確認されなかった。
 ・開口部近辺の雰囲気線量はバックグラウンド相当。
 ・開口部直下の土壌は回収可能な範囲について回収を実施。回収した土壌の汚染レベルはバックグラウンド相当。
外した鉄板については、仮復旧を実施。

【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2017年1月17日 3号機の燃料取り出し用カバー等の設置作業を開始し、8組からなるドーム屋根の吊り上げ作業を7月31日~2018年2月21日にかけて実施。
<処理水貯留タンク>
・2015年5月27日 フランジボルト締めタイプの貯留タンクの解体開始。

【サブドレン他水処理施設の状況】
サブドレン他水処理施設の状況

【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。

※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/monitoring/index-j.html
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/monitoring2/index-j.html

【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
2号機原子炉注水設備の給水系配管については、原子炉注水設備の信頼性向上対策として、給水系ラインの改造工事を行う。
 このため、3月22日~4月19日まで、原子炉注水を炉心スプレイ系(以下、「CS系」という)による単独注水に変更。
  給水系原子炉注水量:1.5m3/h→ 0m3/h
  CS系原子炉注水量 :1.5m3/h→3.0m3/h
 なお、CS系による単独注水については、事前に実施した単独注水試験の結果、原子炉の冷却状態に異常がないことを確認。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
5号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)については、使用済燃料プール冷却浄化系(以下、「FPC系」という。)にて冷却しているが、スキマーサージタンク点検およびFPC系弁点検に伴い、SFPの冷却を以下の期間停止。
 3月22日午前9時~3月23日午後9時(約36時間停止)
  冷却停止中のSFP水温度上昇は約7.2℃と評価(温度上昇率:約0.199℃/h)
 3月27日午前9時~3月28日午後9時(約36時間停止)
  冷却停止中のSFP水温度上昇は約7.2℃と評価(温度上昇率:約0.198℃/h)
 3月20日午前9時現在のSFP水温度は、15.9℃。

【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/pla/index-j.html
<滞留水の水位・移送、処理の状況>
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/tairyusui/index-j.html

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。