TEPCOグループでは、長期的な視点で検討が必要な課題および価値を創造するための施策について、「安心・安全なカーボンニュートラル社会への貢献」 「事業基盤の強化」 「原子力事業の信頼回復」 「復興と廃炉の両立」の4つのカテゴリに整理・抽出するとともに、取締役会が管理する重要な経営課題(マテリアリティ)として特定し直しました。それぞれのマテリアリティにおいて、当社グループやステークホルダーにとっての主なリスクと機会を検証し、解決に向けた戦略・アクションプランを開示しています。

事業環境分析

事業環境分析図

TEPCOグループを取り巻く事業環境は、世界的な燃料価格の高騰に加え、急激な円安進行等、大きく変化しています。当社グループは、このような事業環境の変化に対応していくため、国内外の情勢やステークホルダーからの期待等を踏まえた事業環境分析を毎年実施し、事業に関わる重要なリスクと機会を特定しています。

リスクと機会の特定

リスク管理委員会、みらい経営委員会、ESG委員会

事業に関わる重要なリスクについてはリスク管理委員会、重要な機会についてはみらい経営委員会にて分析・抽出の議論を行っています。また、ESGやサステナビリティ等の社会的に関心が高く、経営が取り組むべき課題をESG委員会において議論しています。各委員会で議論・評価された内容は、重要性評価を行うにあたってのリスクと機会の特定に活用されます。

重要性評価

重要性評価マトリックス

特定されたリスク・機会は、社会的インパクト・財務的インパクトの2軸から重要性評価を行い、取締役会の管理項目として、監査・監督を行っています。
TEPCOグループ最大の使命は福島への責任の貫徹であり、「復興と廃炉の両立」については社会的インパクトが高い項目として整理しています。

4つのマテリアリティ

重要性評価によって特定した管理項目は、それぞれ、「安心・安全なカーボンニュートラル社会への貢献」 「事業基盤の強化」 「原子力事業の信頼回復」 「復興と廃炉の両立」の4つのマテリアリティとして整理・特定し、経営戦略と体系化した具体的なアクションプランにより、各マテリアリティの解決をめざします。

安心・安全なカーボンニュートラル社会への貢献

持続可能な社会を実現するために、カーボンニュートラル・防災を軸とした事業展開により、新しい価値の創造に取り組みます。

事業基盤の強化

環境変化に対応した事業構造への変革と4,500億円規模の利益獲得に向けて、財務戦略を実行しながら、人的資本や知的資本を成長させます。

原子力事業の信頼回復

カーボンニュートラル社会と低廉で安定的な電気の供給の実現のため、核セキュリティと安全を追求し、地域や社会から信頼される原子力発電所をめざします。

復興と廃炉の両立

福島への責任の貫徹に向けて、信頼の回復を最優先に、復興に向けた活動、安全かつ着実な廃炉の両立をめざします。

2023年度マテリアリティ

4つのマテリアリティの解決に向けて戦略を立案し、その実現のための具体的な実施事項として、アクションプランを策定しています。

2023年度マテリアリティ表

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