新潟本社

原子力防災に関する取り組み

原子力防災の全体像

柏崎刈羽原子力発電所では、中越沖地震や福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、放射性物質または放射線が異常な水準で発電所外に放出されるような原子力災害を未然に防ぐための様々な安全性向上対策を講じています。
万が一、原子力災害が発生した場合は、事故収束活動を行うとともに、発電所周辺地域のお住まいの皆さまへの放射線の影響を緩和するため、国や自治体、防災関係機関と連携した対応を行います。

これらの原子力災害の対応は、災害対策基本法や原子力災害対策特別措置法などに基づくものです。
原子力事業者である東京電力ホールディングスは、原子力災害の発生及び拡大の防止、ならびに原子力災害時の復旧に必要な業務などを定めた「原子力事業者防災業務計画」を原子力発電所ごとに作成、運用しています。

重点区域

原子力災害発生時において、発電所の事故などの事態の進展に応じ、放射性物質または放射線の異常な放出を想定し、放射線被ばくや周辺環境への影響を低減する防護装置を短期間で効率よく行うために、あらかじめ重点的に対策を行う地域が定められています。

即時避難区域(PAZ)
発電所の状況に応じて、急速に進展する事故においても、放射線被ばくによる確定的影響などを回避するため、放射性物質が環境に放出される前の初期の段階から、即時避難や安定ヨウ素剤の服用などの防護措置を予防的に準備する区域。

避難準備区域(UPZ)
発電所の緊急事態において、放射線被ばくによるがんなどの確率的影響のリスクを最小限に抑えるため、屋内退避、避難や安定ヨウ素剤の予防服用などを準備する区域。

緊急事態の区分

国の「原子力災害対策指針」において、原子力発電所の緊急事態を「警戒事態」「施設敷地緊急事態」「全面緊急事態」の3つに区分することが示され、区分ごとに電力会社や国・地方自治体の役割が整理されています。

また、発電所で起こった事故が3区分のどれに該当するかを電力会社が判断するための具体的な基準として、緊急時活動レベル(EAL:Emergency Action Level)が設定されています。

このEALによって緊急事態を区分し、放射性物質の異常な放出が始まる前に発電所の状況に応じて、以下のような予防的防護措置実施されます。

情報連絡体制

監視システムが異常を検知したり、事故が発生した場合、原子力発電所からの第一報が、国、地方自治体に入ります。これまで備えてきた通信回線に加えて、衛星電話などを自治体にも設置し、緊急時における情報伝達の手段を強化しています。

地域の皆さまにはさまざまな方法で事故の状況や放射線の測定値、屋内退避や避難の指示、地域の皆さまがとるべき行動などが伝わります。

当社の役割

輸送力に関する協力

  • 原子力災害が発生した場合、避難はPAZ圏内(発電所から概ね5km圏内)から開始されますが、要配慮者の方々などの避難に必要な輸送手段を、当社からもできる限り提供します。
  • PAZ圏からの避難完了後は、UPZ圏内(発電所から概ね5~30km圏内)に居住されている住民の皆さまの避難用として提供します。

避難退域時検査の支援

  • 空間放射線量率が高い区域の住民の皆さまが広域避難される際の避難退域時検査に、当社からも検査・除染要員を派遣し、車両や住民の皆さまに放射性物質が付着しているかどうかを確認するとともに、付着が認められた場合の除染を行います。
  • 除染などによって発生した汚染水・汚染付着物などについても、当社が責任をもって処理します。

放射線防護資機材の提供

  • 避難退域時検査などの活動における資機材の不足に備えて、後方支援拠点などに放射線防護資機材を配備します。合わせて、原子力事業者間の協力協定により資機材を提供します。
  • さらに不足する場合、災害などによる被害のない発電所から可能な範囲で提供します。